日帰り手術とは
内視鏡などで侵襲の少ない手術を行うことで、術後の出血をはじめとする合併症の可能性を抑え、手術を受けたその日のうちにご帰宅できるものです。手術手法や機器、麻酔手法が進歩したことで日帰り手術が可能になり、翌日から数日後にはお仕事への復帰ができるため、お忙しい方でも余裕をもって手術による治療を受けられるようになっています。多くの疾患では、薬物療法で思うような効果を得られない場合でも手術により根治が期待できます。クオリティ・オブ・ライフを向上させ、健康で充実した日々を心置きなく送るために、当院では積極的に日帰り手術を実施しています。ご検討されたい方は、お気軽にご相談ください。
その日のうちにご帰宅できるとはいえ、手術ですから術後の出血などを抑えるためにはご帰宅後の安静や数日~1週間程度の制限をしっかり守っていただく必要があります。完治や痛みなどの症状を解消させるためには、安静や制限の内容をしっかり理解されて、それを守っていただくことが重要なのです。
日帰り手術のメリットとデメリット
メリット
- スケジュールを調整しやすい
入院の必要がないため、お忙しい方でもスケジュールを作りやすいのが最大のメリットです - 準備やフォローがいらない
入院で留守をする間の準備や、退院してからのフォローが必要ないため、お仕事や学業、家事、介護、子育てなどへの影響を最小限に抑えられます。 - ストレスがない
慣れ親しんだご自宅で安静を保てるため、ストレスなく過ごせます。 - 早期に日常への復帰が可能
低侵襲の手術ですから、翌日から数日後にはお仕事や学業など日常生活への復帰が可能です。ただし、同じ手術を受けた場合でも、年齢や既往症、病気の状態などにより、復帰の時期は異なります。 - 入院費用がないので自己負担を抑えられる
入院を伴う手術では、入院費がかなりの割合を占めます。日帰り手術では入院をしないため、その分の費用を抑えられます。
デメリット
- 術後に痛みや出血があった際の不安
適切な薬の処方、洗浄や処置の丁寧なご指導など、事前に痛みや出血を最小限に抑えるためのご説明をしていますが、やはりご不安はあると思います。当院では事前にしっかりとご説明をして、ご納得いただいてから手術を行います。また、土日も検査や手術を行っていますので、術後に痛みや出血があった場合にはすぐにご連絡ください。
日帰り手術を受けていただくための条件
当院では、下記の条件にあてはまる方に、日帰り手術をご検討いただいています。
- 診察の結果、日帰り手術が可能と判断された方
- 当院の治療方針と日帰り手術の注意点をご理解・ご納得いただける方
- 手術の翌日にご来院可能な方
- 手術後に通院・経過観察のため、ご来院が可能な方
麻酔について
当院の日帰り手術は、局所麻酔と静脈麻酔を併用して行っています。
ウトウト眠っているような状態で手術を行うため、手術中の痛みはありません。
日帰り手術後の通院
入院は必要ありませんが、一定期間、外来受診していただいて経過観察と適切な処置を受けることが不可欠です。
来院スケジュールは、翌日の確認・消毒、1週間後の経過観察、その後も定期的な受診が必要です。